蔵本−種子島酒造株式会社  麹−米麹・白麹  
原料−白豊 購入価格−\2,205  購入年月 H19.2

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この1本は、ヤフードームで開催された九州焼酎フェアーで購入したものだ。「種子島酒造」の焼酎は、福岡で販売している酒屋さんは少ない。そこで、この1本を購入することにした。
 種子島は、何でも日本で初めて薩摩芋を栽培した地であるそうである。種子島酒造は明治36年創業し、古くからの伝統であるかめ壺仕込みにこだわり焼酎造りに取り組んでいる蔵である。
 割水には工場の100メートル地底から汲み出した約三千万年前の古代三紀層天然深層地下水「岳之田湧水」を使用しているそうである。この岳之田湧水にはおいしい水の条件となる各成分がバランスよく含み、蒸留された原酒の持ち味を十二分に引き立てるそうである。 原料となる芋も自社農園で栽培から収穫まで行っている。
さて、焼酎フェアー会場にこの「種子島 金兵衛 無濾過」のパンフレットが置いてあったので1枚もらってきた。そのパンフレットには「甘藷伝来の地、種子島の良質な芋を厳選して香味を引き立てるため、低温で醸して芋のおだやかな甘い香り、ふくよかな旨味を出しています。麹米にも国産米を用いてより良い麹に仕上げています。濾過なしでびん詰めしてありますので、高級脂肪酸が気温により浮遊することがありますのが無害ですからご安心ください。 
蔵本−中俣合名会社  麹−米麹・黒麹  
原料−黄金千貫 購入価格−\3,150購入年月 H19.
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 時折行く酒屋さんを覗いてみると、この「なかまた 限定品 甕壺貯蔵」が目にとまった。「なかまた」は常時店頭に並べてあるがこの「なかまた 限定品 甕壺貯蔵」は初めて見る一品であった。手に取ってしまっては、もう購入するしかない。 家に帰り早速、「中俣合名会社」のホームページを覗いてみた。
ホームページでは、「なかまた」の原酒を創業以来の和甕で一年以上貯蔵し、手間ひまかけてじっくりとつくり上げました。本来の甘さに加えて芳醇な香りとまろやかな口当たりが特徴となっております。』と紹介している。限定品となっていては、この期を逃すともう買えないと思うと、財布のひもがゆるんでしまった。さて、財布をゆるめたこの限定品の味わいはどんなものであろうか。
 このところ、毎日のようにこの「なかまた」をロックで飲んでいる。グラスに氷をいっぱいに詰め、このなかまたを注ぎ口に入れると、わずかにアルコールのすっとする刺激感を感じる。舌の上を転がすと芋のほんのりとした甘さと香りを感じる。この「なかまた」は、やや淡麗であろう。強烈なインパクトやがつんとくるような味わいでなく、すっとのどを通すと、芋本来の甘さと香りを楽しめる1本である。
蔵本−八木酒造  麹−米麹・白麹  原料−黄金千貫
購入価格−\1,208 (720ml) 購入年月 H19.2
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八千代伝を造る「八木酒造」については「熟柿」の項に記しているので、参考にしてほしい。
 封を切って、香りをかいでみた。芋いもした香りはせず、果実を思わせる香りを感じる。いつものように、ロックで飲んでみた。グラスに注いですぐに口にふくんだが、アルコールのピリピリする感じはしない。
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蔵本−国分酒造株式会社  麹−米麹・黄麹  
原料−黄金千貫 購入価格−\3,780  購入年月 H19.2

 つものように酒屋さんを定期訪問してみると、見慣れない1本が棚においてある。よくよく見ると20003年仕込みとある。ということは3年間以上の貯蔵となる。これは、「買っとかないと」と一升瓶を握りしめ、レジへと向かうのであった。自宅に持ち帰り、裏ラベルを調べると「黄麹仕込みのさつまいも100%いも焼酎2003年11月4日蒸留 1年熟成無濾過・無調整で加水せずそのもまま蔵出し 2003年のさつまいも(黄金千貫)が純粋に味わえる ピュワな焼酎である」と記されている。またアルコール分33度とある。 ということは「純芋醸酎」を3年間貯蔵したものである。確かに一升瓶に「2003年仕込み」とラベルが付されている。このホームページで紹介している「純芋醸酎」は1年間の貯蔵でアルコール度数は34度であった。今回の3年貯蔵は33度となっていて、製造年度によって度数や若干の味わいが異なり貴重な1本となるのであろう。いわゆるビンテージと考えていい。「原酒」と言いたいところが、「単式蒸留しょうちゅうの表示に関する公正競争規約」によるとに「原酒」というのは、「蒸留後に水、混和物、添加物等を加えず、かつ、アルコール分が36度以上のもでなければ、原酒の表示をしてはならない。」とある。ラベルには「原酒」という表記はない。36度以上にしようと蔵本も努力しているのだろうが、芋麹仕込みということで度数が上がらないと推察する。
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蔵本−甲斐商店式会社  麹−米麹・黒麹  
原料−黄金千貫 購入価格−\1,470(720ml)  購入年月 H19.2

 元祖、プレミア焼酎の「伊佐美」である。ずっと手に入れたいと思っていたが、酒屋さんで見かけるものの、プレミア値段であったので購入しなかった。ネットでは720mlで約4,000円、1.8lでは7,000円前後でほどで売られている。やっとのことで定価で購入できた。「伊佐美」のラベルは、地味な焼酎のラベルが多い中、鮮やかで、明快でよく目立つ。また、日の丸に桜のデザインがめでたい感じて、贈答用にもってこいである。
 「伊佐美」を造る甲斐商店さんは、この「伊佐美」しか造っていない。これは、かたくなにこの「伊佐美」の味と品質を続けようという、蔵本の意志にもとれる。「伊佐美」は黒麹仕立てがもてはやされている以前から、黒麹で造りでその味わいを守り続けている。「すっきりとして飲みやすく芋の味わいを楽しめる」ものと言われている。開栓が楽しみである。
本日、平成19年5月28日、初めて伊佐美をロックで味わった。なるほど、すっきりして飲みやすい。芋独特の香りはあまり感じることがない。しかし、芋の持つほんのりとした甘みは感じる。この「伊佐美」は甘口でもなく辛口でもない。ちょうどその中間ぐらいだと思う。黒麹仕立てであるが、黒麹が醸し出す芳ばしさを押し出さず、すっとのどを通り、柔らかな芋の甘みを楽しむことができる。芋焼酎の芋いもした香りやこく深いのが、好みの方にはものたりなく感じるであろう。私はロックが好きなので、ロックでいただいているが、お湯割りだともっと芋の薫りが押し出して来たかも知れない。
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蔵本−三岳式会社  購入価格−\1,773(900ml)  
購入年月 H19.3

 「酔ふよう」と書いて、「すいふよう」と読む。この「酔ふよう」なかなか酒屋さんに出ていることがない。今回、偶然にもイベント会場に置いてあったので、購入することができた。しかし、900mlで1,773円とは高い。これでも定価である。「三岳」は清涼感があってすっきりして水の良さを感じるもので、好みの1本である。同じ蔵が造る「酔ふよう」はどんな味わいなのだろうか。値段だけのことはあるのかどうか、開栓が楽しみだ。
 本日、平成19年4月5日に開栓し、ロックで味わってみた。やはり、「三岳」と同じように清涼感がある。三岳より芋の香りを感じる。このように書いてはいるものの、最近「三岳」を味わっていないので確かな自信がもてない。「三岳」と飲み比べてみようと思う。
 本日、「三岳」と「酔ふよう」をそれぞれにグラスにつぎ分けてロックで飲み比べをしてみた。確かに、両者とも清涼感があり、すうっとのどを通り飲みやすい味わいである。この辺りは、屋久島の水の良さが大きく起因しているのであろう。よく似ているのであるが、同時に比べてみるとやはり違う。三岳の方が香りやこくが濃い、一方「酔ふよう」は「三岳」より香りは強くないが芋のほのかな香りを感じるが淡麗でより上質に感じる。「三岳」の方が、少し荒削り、「酔ふよう」は磨きをかけたといった感じであるが、その差は、大きく好みにも左右されると思われる。
「三岳」は清涼感があってさわやかな飲み口であり、「酔ふようは」一層、それを上質にした感じで、人によっては物足りなさを感じる方もあると思う。

蔵本−落合酒造  麹−米麹  原料−紫優・黄金千貫
購入価格−\1,785  購入年月 H19.3

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 「竃猫」と書いて「へっついねこ」と読む。意味は火を落とした竃で、まだあたたかさが残る竃のそばで、暖をとってまどろむ猫のことをいうそうである。 
 さてこの「竃猫」は全日空商事が企画し、落合酒造が製造している焼酎で、限られた酒屋さんと福岡・大分・佐賀・長崎・宇部のANA空港売店で購入することができる。全日空の機内でも提供されているそうである。720mlで定価の1,785円はずいぶんと高い。
 この値段で一升を買うこともできる。ラベルには「赤芋(紫優)のやさしい香りと白芋(黄金千貫)のまるい口当たりをほどよく醸す、まろやかで気品のある芋焼酎…。」とある。紫優といえば同じ蔵が造る「赤江」を思い浮かぶ。独特なフルーティーな香りがする「赤江」であったが、その「赤江」をブレンドしているののだろうかと推測するが…本当のところはどうであろうか、また、値段だけのことはあるのだろうか。
 このところ2、3日続けてロックでいただいている。 旨い。だが、しっかりした感想がもてなくて今日も、また今日もという有様で自分の感性と表現力のなさにうなだれてしまう。話がそれたが、未熟な表現力と感性を振り絞って評価すると、なるほど赤江の原料となる紫優からくるイチゴのような香りを向こうの方で感じつつ、黄金千貫の芋の甘みと香りが広がってくる。紫優の薫りより黄金千貫のふっくらとしてほんのりとした甘みと香りが勝っているようだ。
 値段は張るが、なかなか味わい深く、気品を感じさせる1本であった。ゆったりとした気分で気に入った音楽でも聴きながら飲みたい気分にさせてくれる。

蔵本−佐藤酒造  麹−米麹・白麹  
原料−黄金千貫 購入価格−\1,380  購入年月 H19.3

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 時々、物色に行く酒屋さんをのぞくと、佐藤のあらざけが置いてあった。そこで、なにげに「佐藤の『白』『黒』ありますか。4合瓶でいいんですが」と店主に尋ねると、奥へ行って、「白」「黒」だまって出してくれた。ダメ元で言ってみたが、本当にラッキーである。
やはり、まめに酒屋さんに足を向けることが、大切である。話がそれたが、「白」「黒」両方が正価で一度に手にはいることは、そうないことである。ネットでは白の4合瓶は6,000円前後で販売されており、人気も高いようだ。この酒屋さんこれから、定期的に表敬訪問しなくては。
さて、佐藤酒造のホームページではこの「佐藤 白」を『白麹のやわらかい酒質に素直なコガネセンガンの甘さを表現しました。ゆったりとしたときの流れを感じさせながら、おだやかにやさしく宴を盛り上げてくれる焼酎です。』と紹介している。
 飲み屋さんで佐藤の黒は飲んだことはあるが、白は一度も飲んだことがない。滅多に手に入らないので、いつ開栓できるだろうか。
 先日、遠くの酒屋さんまで足をのばした。初めての酒屋さんであった。その酒屋さんで佐藤の白をお願いすると、「4合瓶なら」ということで出してくれた。対応してくれた女将さんは「次回いらしたときは一升瓶で差し上げましょう。2ヶ月後ぐらいにお願いします」と言ってくださった。飛び込みで入店して、こうやって佐藤を出してくれる酒屋さんがあるなんて、とても嬉れしいことである。また、自分の足で酒屋さんを回る意欲がより一層わいてくる。次は、一升が購入できるか楽しみである。
 話が長くなったが、「佐藤の白」の2本目が手に入ったので、開栓することにした。ロックが好きなので、今日もまたロックで味わった。注いですぐに口に含んでもアルコールのつんとする感じはしない。舌の上を転がすと白麹の優しくゆったりとさせてくれるような香りが広がり、のどを通しても、しばらくその香りが楽しめる。なるほど、人気のある佐藤だけのことはある。佐藤の黒麹仕込みでは、舌の上を転がすとまったりとしてとろっとした感じがあったが、白麹ではその感じはしない。白麹ならではの、優しくゆったりとした一時を楽しむことができる味わいである。同じ蔵から出している白麹仕立ての「さつま」はとても甘かったが、この「佐藤」はさほど甘さは感じない、どちらかというとやや辛口ではないだろうか。
 ふっと気がつくともう、半分も飲んでしまった。これは、次回は一升瓶を手に入れなくては。
蔵本−落合酒造  麹−米麹・黒麹  
原料−黄金千貫 購入年月 H18.12

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この「薩摩 古秘」は、そば焼酎「雲海」で有名な雲海酒造が特にこだわりをもって造っているものである。「木挽」にも薩摩と日向の2種類があるようにこの古秘にも薩摩と日向の2種類がある。それぞれご当地の薩摩芋を原料としている。
 さて、「薩摩 古秘」は、原料に厳選された鹿児島産の黄金千貫を使っている。大きな企業なので、ステンレスのような大きなタンクで大量に生産されているのかと思いきや、そうではなく、北薩の名峰・紫尾山系が生み出す名水を仕込み水にを使い、昔ながらの造りにこだわって造ってあるそうである。そうやって造り出される「古秘」は、黒麹仕込みとかめ貯蔵によって、芋本来の自然な甘みと濃厚でまろやかな洗練された味わいに仕上がっているそうである。
 ロックで味わってみた。口に含んでもアルコールのつんとくる感じやピリピリとする感じはしない。この辺はかめ貯蔵ならではの滑らかさと熟成がなされている。黒麹仕立ててあるが、黒麹のもつ芳ばしさは押さえられていて、すっきりとしている。芋の甘みはわずかに感じることができるが、キリッとしていて辛口である。
蔵本−白玉酒造  麹−米麹・黄麹  
購入年月 H19.2

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 3大プレミア焼酎の1つである「魔王」である。芋焼酎の「芋くさくて飲みづらい」という概念を払拭し、焼酎の持つ味わいや楽しさを世に広く知らしめた功績は大きい。この「魔王」を味わい、焼酎が好きになった人も多いことだろう。
 「魔王」は特約店制ということではない。しかし、どこの酒屋さんでも購入できるものではない。また、年二回ほどしか出荷されていないようである。ほとんどが、常連のお客さんか飲み屋さんの分として確保され、一般に販売される分は少量である。酒屋さんの販売されていても、セット販売である、4号瓶同士の抱き合わせで、7,500円前後もしていた。単品の定価で購入するのは、至って困難である。
 写真の4合瓶は、九州焼酎フェアーで定価で購入できたものだ。最も、他の2本の焼酎を買うと抽選で当たれば購入できるものである。1日1800mlが12本、720mlが20本当たるとのことであるので、当選したのはラッキーであった。詳細は別項の「魔王の入手」で記しているので参照してほしい。
 さて、本日開栓してみた。開栓して瓶の口に鼻を近づけ、思いっきりかいでみても、芋を感じることがない。かすかに果実のような香りを感じることができる。どんな味わいなのかわくわくしながらロックでいただいた。すぐに口に含んでもアルコールの刺激感は感じない。この辺は、熟成が充分にされている。口に含んでしばらくころころと含ませると、マスクメロンのような香りを想起させる。「これが芋からできた焼酎か」と感嘆させられる。確かに評判どおり、芋臭さ等みじんもない。とても飲みやすい。
 職場に鹿児島出身の同僚がいて、魔王のことを「臭い抜き」をしていると言っていたことを思い出した。芋焼酎を飲み慣れた方には、芋の薫りもせず、もの足りず力抜けする感じであろう。しかし、芋の独特な香りや味わいが苦手な人にはもってこいの1本である。これはこれはで、フルーティーでさっぱりとしていてとてものみやすい。個人的には芋のもつ自然な香りや味わいは、感じることはないが、これはこれで、家族や友人とわいわいがやがや言いながら楽しく飲のには、お勧めの1本であろう。しかし、とても高価で、入手困難である。個人的には、「定価で購入できるなら買うのだが、4合瓶1本に数千円を費やすのは、もったいない。より安く、同じような焼酎があるよな」という感想をもつ。
すうっとのどを通り、柔らかくほのか香りが鼻に抜けて消えていく。キレがよい。自然とまたグラス傾けて、のどを通してしまう。軽く柔らかく飲みやすい。濃厚な味わいや芋のほくほくとした、味わいを求める人には勧めないが、上質で白麹の華やいだ香りのすっとのどを通る味わいを求める人にはお勧めである。
 しかし、実状は原酒と考えてもよい。原酒となれば値段も上がり、3年間の手間暇を考えると、税込み3,780円は納得はしないがありなのかと思う。「純芋醸酎」と「純芋醸酎3年貯蔵」を飲み比べ、3年間の貯蔵期間がどのように醸し出されたものか味わい、値段だけのものか、納得し得るものか検証するのが楽しみである。
 さて、このところこの「3年貯蔵」を続けて飲んでいる。なぜ、続けて飲んでいるかというとしっかりとした評価を下せないので、そうなったのである。「3年貯蔵」でない「純芋焼酎」がある。それととよく似た味わいで、3年貯蔵の分、まろやかでしっとりとするであろうと予想していた。しかし、これほど、風味や味わいが変わるものなのかと、驚いている。全く別物ののようである。そう感じるので、不思議で連日飲んで、確かめていたのである。
 3年貯蔵の成果は、ストレートで飲んでも、アルコールの刺激感は感じるものの、ひりひりとするまではなく,、飲みやすくなっている。一番の変化は、「純芋醸酎」と「純芋醸酎3年貯蔵」の口に含んだときの香りである。「純芋醸酎」では、ふぁとした甘みと柔らかな芋の薫りが口の中に広がり余韻を残すが、「純芋醸酎3年貯蔵」での香りは、すっきりとした赤ワインのような香りを覚え、余韻を残さず消えていく。こう違うと自分の舌を疑いたくもなるのだが、何度飲んでもその印象が強い。
 同じ蔵本で同じ材料で同じ仕込みで造り、貯蔵年数が違うだけで、こうも味わいが変わるものかと驚かされ、焼酎の奥深さを感じる。
 低温発酵ならではの、甘い香りと旨味をお楽しみください。」とある。この焼酎の特色は、『無濾過ならではの、芋の甘い香りとふくよかな旨味』であるうそうである。同じ蔵から出ている、濾過をしている「種子島 金兵衛」は濾過のあるなしの違いだけなのか発酵の温度が違うのか興味がわくところである。開栓が待ち遠しい1本となった。
 6月5日に開栓した。たった今、ロックで頂いたいたばかりである。飲んだ感想は、「ほう、うまっ。」口に含むとすぐに、キャラメルのような、ナッツのような甘く香ばしい香りが口いっぱいに広がってくる。この辺りは無濾過の恩恵であろう、アルコールの刺激感もなく、熟成も十分である。ゆっくりとのどを通すと、芋の自然な甘さを感じつつ鼻から香りが抜けてきて、しばらく余韻が残る。かなり、濃厚な味わいで、しっかりとした個性をもった1本である。やや、甘口であろう。ロックでこれだけの香りが立つのであるから、お湯割りだと一層香りがたって、また違った味わいが楽しめるだろう。これは、いつか、お湯割りもためしたい。個人的には好みである、味が濃厚でこくもあるので、数杯飲むと、しつこく感じることもあるが、とても幸せな気分にさせてくれる。
 「種子島 金兵衛 無濾過」は、ほっこりとして芋の香りと芋のもつ自然な甘さとこくを楽しみたい方に是非お勧めしたい1本である。久々に、印象に残る1本となった。この値段で購入できたら、プレミア焼酎なんて無意味である。