「さつま木挽」はここ何年間で、大手量販店でよく見かける品である。この「さつま木挽」の一升瓶には「総裁賞受賞蔵」とある。これは、平成16年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会総裁賞受賞“総裁賞”で、優等賞に入賞した焼酎の中でも、上位入賞銘柄のみが総裁を務める鹿児島県知事より授与されるものであるそうである。総裁賞というと総理大臣と思ってしまうがそうではない。また、よくよく見てみるとこの「さつま木挽」が受賞しているのでなく、蔵自体が受賞しているのである。この1本そのものが受賞されているように、思ってしまう。 
 さて、その味わいはどんなものであろう。いつものようにロックで頂いた。氷を入れたグラスに「あやかし福助」を注いですぐに口に含んだ。まだ、氷が溶けきれないうちだが、アルコールのつんとくる感じやぴりぴりする感じを覚えることはない。十分に熟成をなされている。ごくっとのどを通すと、果実の香りとほのかな甘みが口の中に広がり、思わず「ほう」と口ずさむ。この味わいは、「不羅王」や「赤兎馬」とにて、フルーティーである。その中でも、こくが深く余韻が長く続く1本である。同じフルーティな「魔王」を多額な出費をして購入するならば、この「あやかし福助」をお勧めしたい。ギルドの焼酎を扱っている酒屋さんで購入できるあろう。またまた、お気に入りの1本となった。いつか、一升瓶で購入しようと思う。
 写真は、後日、1升瓶で購入したものである。どことなく、不気味…。 
蔵本−さつま無双 麹−米麹・黒麹
購入価格−\2,100円 購入年月 H18.10

蔵本−霧島酒造 麹−米麹・白麹 原料−紫優
購入価格−\1,178円  購入年月 H18.10

蔵本−大海酒造 麹−米麹・黄麹 原料−紅乙女貫
購入価格−\1.323(720ml) 購入年月 H18.11

蔵本−雲海酒造  麹−米麹・白麹
購入価格−\1,379  購入年月 H18.10
 時々行く酒屋さんに行ったときに、初めてこの「相良兵六安納芋」を見た。店の若大将に尋ねると、新しく出たばかりで試行中であるとのことであった。その日は、他2本を購入していたので、これ以上スクーターに乗せられないので購入を控えていた。そこで、出直して本日購入した。それにしても、相良兵六さんは、こだわりの「紅薩摩」「栗黄金」そしてこの「安納芋」と続けて新しい焼酎を造り出している。
蔵本−天草酒造 麹−米麹・黒麹
購入価格−\1,320 購入年月 H18.11

 いつも行く酒屋さんをのぞいていると、初めて見る焼酎があった。焼酎のラベルは全体的に鮮やかな色が少なく地味なものが多い中、この鮮やかな青のラベルがすぐに目に入る。手にとってみると天草の焼酎であった。天草の焼酎は今まで一度も味わったことがない。もうそのままレジの前に立っていた。家に帰って早速、インターネットで調べてみた。
蔵本−中村酒造 麹−米麹・黒麹
原料−黄金千貫  購入価格−\   購入年月 H18.5

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蔵本−相良酒造合名会社 麹−米麹・黒麹
原料−黄金千貫 購入価格−\1,050  購入年月 H18.12

 この辺は、誤解を招く。いったい、評価基準はどのようになっているのか、疑問に思う。また、ネットで検索しても分からない。関係機関の方には、御苦労をかけるが、やはり説明責任として情報を公開してほしい。
 「あやかし福助」のラベルは、非常に個性的で衝撃的な印象をうける。朱色の下地に福助の顔が黒い線で描かれているだけである。何か毒々しさを感じ、ちょっと購入を控えてしまう。しかし、「あやかし福助」を購入したのは、ネットでは好評であるので購入してみることにした。この「あやかし福助」は「もぐら」や「竃」と同じギルドの企画であり、特定の酒屋さんにしか入荷しない。
 
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蔵本−国分酒造 麹−芋麹・黄麹  原料−黄金千貫
購入価格−不明  購入年月 H18.11

蔵本−相良酒造合名会社 麹−米麹・白麹
原料−安納芋  購入価格−\2,800  購入年月 H18.11

蔵本−田村合名会社 麹−米麹・黄麹
原料−黄金千貫  購入価格−\25,20 購入年月 H18.12

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蔵本−雲海酒造 麹−米麹・黒麹 

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蔵本−さつま無双  麹−米麹・白麹・常圧蒸留  
原料−黄金千貫 購入価格−\1,449  購入年月 H18.12

 「黒霧」で有名な霧島酒造が造る「赤霧島」である霧島酒造は創業が大正5年というから、新しい蔵である。この「赤霧島」は、原料に使用される、サツマ芋が紅芋のムラサキマサリを使用していることから「赤霧島」と名付けられているのでろう。原料にムラサキマサリを使う焼酎には、他に「赤江」がある。「赤江」の風味は独特のものがあるが、この「赤霧島」はどんなものであろうか。興味がわくところだ。 さて、この「赤霧島」は毎年、春と秋の2回だけ発売されている。結構、プレミアが付いてネットでは1本3,000円ぐらいの値が付いている。
 また、酒屋さんにも入っているのだろうが、店頭には並ばず、常連さんにしか販売しないのであろう。しかし、セブンイレブンにも販売しているので、タイミングさえよければ定価で購入できる。
 開栓して、香りをかいでみると赤ワインの香りがする。芋焼酎嫌いのうちの奥さんに「ワインの香りがするやろう」と差し出すと、眉をひそめ、「そういわれるとワインのにおいね」と返してくれた。口に含むと、ほのかにワインの香りが広がり、ほんのりと甘い芋の味がする。そして、アルコールの刺激感を感じる。このアルコールのぴりぴりする感じが無くなると一層おいしくなるのであろう。氷が溶けて薄まってくるとアルコールの刺激感が無くなり、独特の香りとさっぱりとした甘みがが口に広がる。のどを通してもその余韻が残る。この味わいは赤芋のムラサキマサリ、独特のものであろう。個性ある1本である。
大海酒造は人気の海シリーズの焼酎を送り出している。この「海」もそのシリーズの1つである。この焼酎は芋焼酎の芋臭さがなじめない方にも楽しめるようにと、開発されたものである。黄麹を使用してベニオトメと言うサツマイモを使い、低温発酵させ減圧蒸留をしている。
そうすることで、クセの無い香りとさっぱりとした味わいをを実現している。仕込み水には、温泉水「寿鶴」を使用している。この水について調べると地下約800Mから湧出する天然アルカリイオン水で、陽イオンの天然ミネラルを豊富に含んでいるそうである。紹介している自分もよく分からないが、水は特別な水であるそうである。水の分子構造が細かく、まろやかで美味しくミネラルといっしょに体内に素早く吸収される特徴を持っているとのことである。 「海」のパッケージはしゃれていて、水色の瓶にすっきりとした文字で海と書かれていて、爽快さを思い起こさせる。
 さて、実際にロックで頂いてみた。ラベルに「新美端麗」と記されているように、香りも強くなく味わいもさっぱりしている。アルコールの刺激感も強くない。これなら、芋の香りに抵抗がある方にも、受け入れられるものであろし、芋焼酎の味わいへの取りかかりとしてもうってつけの1本であろう。しかし、芋のもつ独特な香りやこくを堪能したい方には物足りなく感じるであろう。
 国分酒造といえば「芋」で知られてる。この「芋」は麹にも芋を使って仕込んでいる。同じく「国分純芋」も芋を麹に使用している。「芋」は今まで、購入したことも飲んだこともない。「芋」というネーミングから自分の好みとして、口にしたとき芋の薫りが強いく一般的に言う芋くさいものは好みでないからであった。今回、この「純芋」を購入したのは、「村尾」とのセット販売のためであった。 
  さて、国分酒造のホームページを見ると、この「国分純芋」を以下のように紹介している。『特徴@黄麹を使っているため、華やかな香りが立っている(「いも麹 芋」は白麹仕込み)。A蒸留方法を工夫し、通常の常圧蒸留より更に高沸点成分が出てくるようにしたため、味にコクとうま味が出ている。B今回発売分は、2005年11月20日蒸留。半年熟成後、無ろ過・無調整で加水せず原酒のまま蔵出し!』また、次のような但し書きもある。『「いも麹芋」「純芋醸酎」のラベルには、全て正規取扱店のゴム印が押されています。正規取扱店以外で販売されている場合は、このゴム印が消されていたり、上からシールが貼ってあったりされ、更には異常な高値で販売されるケースが多いですので、ご注意下さい。不明なことなどございましたら、いつでもお問い合わせ下さい。』 このように、蔵本はこだわりをもって「純芋」を送り出し、また、適正な値段で消費者に行き渡るよう努力していることがよく分かる。「純芋」は年2回の出荷で、1回目は5月頃で半年貯蔵、2回目は11月で1年貯蔵となる。今回購入したのは1年貯蔵ものとなる。この時期しか購入できない貴重な1本である。
 本日、平成19年3月29日に開栓した。封を切ってふたを開けて香りをかいでみると、甘い洋菓子をほおばっているような香りを感じると共に、アルコールのつんとくる刺激を感じる。もっとも34度なので当然である。ストレートで少しだけ、口に含んでみると何とも自然な甘さと芋の薫りが、口に広がる。ストレートなのにアルコールのひりひりとする感じはしない。しかし、のどを通すと胸の辺りが熱くなる。やはり34度を実感する。次に、グラスにかち割り氷をたくさんいれて、ロックでいただいた。芋の甘さと香りが、ふあっと口に広がり34度を感じさせずにのどを通る。3回ほど調子づいて飲むと体が熱くなってくる。やはり34度なのである。次回は前割りしたら、どう味わいが変わるか楽しみである。また、同じ「純芋の3年貯蔵」への期待が膨らんでくる。1年貯蔵でこのように34度を感じさせず、幸福感を与えてくれるのなら3年貯蔵はとどんなものだろうと思いは広がるのである。芋くさいのはと、思いこんでいた自分の印象は間違いであった。芋くさくはない。いもの優しくほんわりとする香りを甘さが堪能できる1本である。
 さて、前割りしたものをロックで楽しんだ。前割りで、25度ぐらいになっているはずである。それを口にいれても、アルコールのひりひりとした感じはせず、芋の甘さと香りやこくを感じつつのどを通っていく。自然とまたグラスを傾けてしまい、至福の時を過ごすことができた。 
 ラベルを見ると「相良兵六栗黄金」とにているが、栗黄金は「濃いめの青のラベルで安納芋は、薄紫がっかた青である。
さて、原料に使われている安納芋は、高水分で焼くとクリームのようにネットリとした食感で、糖度が16度にもなる甘くて食用にもされるサツマイモである。おそらく、芋の甘みが堪能できる焼酎であろうと思うがどんなものであろうか。
 このところ、いつものようにロックで味わっている。口に含むと芋の香りがふぁっと広がってくる。のどを通した頃から独特の香りが鼻に抜けてくる。そして、その香りの余韻が残る。原料の安納芋は甘みが強いのだが、わずかに甘みを感じる程度である。芋本来の持つ香りとこく、甘みが楽しめる。ロックで味わってみたが、グラスに入れてすぐに味わっても、アルコールのピリピリする感じはしない。熟成が充分になされている。香りは黄金千貫とちがって、独特のものである。ここらが好みの分かれ目であろう。 
  『25年前現社長・平下栄一が三代目社主として蔵元を受け継いだ頃(昭和56年)それまでの芋焼酎一筋の製造を断念せざるえなくなりました。芋焼酎造りは鹿児島県の長島より杜氏を招き、薩摩芋を舟で運んで行っておりましたが、造りは石数わずかに50石(1.8L 5,000本)にまで落ち込んでおりました。家族が食べていけるはずもなく当時は焼酎造りが終わると、出稼ぎに出なければいけない有様でした。
「純黒」で有名な田村合名会社の焼酎、「鷲尾」である。「純黒」は時々酒屋さんの棚で見ることがあるが、この「鷲尾」はそう見ることができない。調べてみると年間7,000本しか生産されない貴重な1本であった。「鷲尾」は、原料に100%地元産の黄金千貫を使用し、白麹と日本酒用の黄麹を使い、1次仕込と2次仕込み共にかめ壷で仕込んであるそうである。 ラベルに描かれている鷲の絵からは、力強、豪快な味わいを想像してしまうが、実際は、華やかな香りとキレのよい口当たりなんだそうである。開栓が待ち遠しい1本となった。
 
 本日、平成19年3月27日開栓し、ロックで頂いた。氷が溶けないうちに口に含んでも、アルコールの刺激を感じない。飲みやすい。芋いもした薫りはしない。黄麹仕立てからくる薫りをほのかに感じる。芋の薫りでもなく、フルーティーでもない。特有の薫りである。次に、ぬるいお湯割にしてみた。ロックより、特有の薫りが立ってくる。日本酒に近い薫りである。温めているにもかかわらず、アルコールのつんとする感じはせず、お湯割りでも飲みやすい。しっかり熟成されている。自分のお薦めは、お湯割りである。ロックだと飲みやすいが薫りが立たず、少々物足りない。この「鷲尾」は吟醸香を楽しみたい方に、おすすめである。
 よく行く酒屋の大将の勧めで購入した。この「玉露黒」は、焼酎にこだわるいくつかの酒屋さんが、「なかむら」で有名な「中村酒造」に依頼して造ったプライベートブランドである。一般の酒屋さんの店頭には並ぶことがない。よくわからないが、九州の酒屋さんだけで販売されているようだ。九州の老舗の百貨店である「岩田屋」でも販売している。 この瓶の裏には、販売する酒屋さんのラベルが添付されている。「中村酒造」の玉露黒というものがあるが、どう違うか興味がわくところである。後日、酒屋さんの大将に尋ねたところ、中村酒造の玉露黒は2年貯蔵、こちらは3年貯蔵とさりげなく答えてくれた。いつか飲み比べてみたい。
 ロックが好きなのでいつものようにロックで味わってみた。氷が溶けきれないうちに口に含んでもアルコールのぴりっとくる感じがない。ここ辺は、熟成がしっかりなされてあると思う。口に入れると何とも言えない優雅で優しい甘さが広がり「うまっ」と思わず口ずさんでしまう。芋のほのかでやんわりのした香りと優しさに包まれ、癒されるような気分である。知らず知らずに杯が進んでしまう。甘口好みの自分としては、お気に入りの1本となった。また、1本購入しよう。
 相良兵六を造る相良酒造合名会社については、「醇良相良兵六 栗黄金」で記しているので、そのページを参照してほしい。
 この「相良兵六」は相良酒造のレギュラー焼酎である。手頃な値段である。その味わいは、芋本来の持つ香りと甘みを堪能できる1本である。この香りは黒麹と無濾過で造られたこが大きな効果をもたらしているのであろう。とても、上質でまろやかである。
アルコールの刺激感も感じることなく、舌の上を転がり芋本来の持つ自然な香りがたっていく。これが、レギュラー焼酎なのかと感嘆してしまう。この蔵の質の高さを感じ取ることができる。芋の香りと味わいを楽しみたい人に是非試していただきたい1本である。値段も安い。毎日、気軽に飲むにはもってこいである。しかし、残念なことに販売している酒屋さんが少なく手軽に入手できないことである。 自分は相良さんの焼酎の中ではこれが最も好きである。
 日向木挽には、白麹造りのものと黒麹ブレンドものの2種がある、今回、紹介しているのは、黒麹ブレンドした「日向木挽黒ラベル」である。ベースは白麹の「日向木挽」に黒麹仕立ての原酒をブレンドしたものと思われる。
 いつものようにロックで、味わった。口に含むと舌の上にアルコールのつんとする感じを覚える。そして、香ばしい香りが口に広がってくる。100%黒麹でないので黒麹特有の香ばしさは、強くはない。芋の自然なあまみはあまり感じず、辛口でもなく、辛口でもない中間のようである。ロックで口に含むとアルコールの刺激感を感じてしまうので、お湯割りは試す気がしなかった。氷がとけてくると、アルコールの刺激がなくなり飲みやすくなるが、その分香りやこくも薄まってくるようだ。どこでもいつでも安く買え、気軽に楽しみたい方にはよいであろう。
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 知人の情報である酒屋さんにこの「八幡」が売っているという情報で、購入できた1本である。「八幡」はなかなか見ることができない銘柄である。ネット市場では1.8Lで6,000円前後、900mlで約3,000円ほどの値が付いて、プレミアが付いている。同じく高良酒造が造る「田倉」も今だ見たことがない。この八幡はある酒屋でも購入できるがセットであり、割高である。こうやって単品で正価で購入できるのは喜ばしいことことである。
 
蔵本−高良酒造 購入価格−\1,050(720ml)
購入年月 H18.12

 この「もぐら」はギルドの商品である。「ギルド」というのは、いくつかの酒屋さんで結成された団体で、「さつま無双」さんに依頼して独自の焼酎を造っていいる。これらの焼酎はいわゆるプライベートブランドであり、ギルドの酒屋さんにしか取り扱うことはできない。しかし、いくつの酒屋さんで、どこの酒屋など明確にされていない。「ギルド」と名のるなら、「侍士の門」で有名な「日本侍士の会」のようにホームページ等で紹介してほしい。
 
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 ネットでこの「姶良」について調べてみた。「姶良」は、「白金乃露」で有名な「白金酒造株式会社」が造っている。「白金酒造株式会社」のホームページを見ると『北九州地区の酒販店の要望により、一個一個全て芋の皮をむいて仕込んだ、くせのないすっきりした味わいの焼酎です。「芋焼酎は苦手」という方にも大人気です。小売店限定販売につき、お問い合わせ下されば、販売店を御紹介致します。』とある。要するに、プライベートブランドなのである。福岡や北九州地方の特定の酒屋さんでしか、見ることのできない焼酎である。
蔵本−すき酒造株式会社 麹−米麹・白麹・黒麹ブレンド
購入価格−不明 購入年月 H18.12

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 この1本はセット販売の抱き合わせの1本であった。「魔女の涙」は福岡の焼酎好きな酒屋さんが集まり、造り上げた1本である。福岡の酒屋さんしかないプライベートブランドで、鹿児島県やその他の都道府県では見ることができない1本である。焼酎に熱意をもつ福岡の酒屋さん同士が意見を交わし、黒麹と白麹のブレンドとしその比率もいろいろ試して生み出されたそうである
 白麹仕込みの原酒と黒麹仕込みの原酒を7対3でブレンド後に割水したもので、「香り良くスッキリしたなかにも旨さの余韻が残る」1本に仕上がっているとのことである。 
 裏ラベルには以下のように記されている。「宮崎県の小さな焼酎蔵と福岡の焼酎大好きな酒屋たちがお互いの意見をぶっつけあって造り上げました。自信をもってお奨めします。」
 ロックで味わった。芋のもつ、ほっこりさと自然な甘さが、口いっぱいに広がってくる。そして、黒麹のもつ芳ばしさが鼻を抜けてくる。芋本来の芋の薫りと味わいを堪能したい人にはお勧めの1本である。
 時を置いて、この「八幡」を購入した酒屋さんに再度「八幡」を購入にした際、店の若大将らいしき人に同じ蔵が造る「田倉」について尋ねてみた。その若大将のような人は「焼酎ブームが始まる前から、高良酒造さんと取引があるんですが、「田倉」は送ってもらえません「田倉」を購入するのは、至難の業ですね。」と。うむ…。そういわれると、なんとしても獲得してやると闘志がわくのである。
 
  さて、いつものようにロックで味わった。口に含むと、芋の優しい香りと甘さが広がってくる。アルコールの刺激感はわずかに感じるほどである。無濾過なので、もっと強い香りとこくを予想していたが、それほど、強い香りこくを感じない。感じないと記すと、否定的な感じがするが、そうではなく、自分には程よい、芋の香りと自然な味わいを楽しめる1本である。しかし、少しお高いことが残念である。  
蔵本−白金酒造  麹−米麹・黒麹  原料−黄金千貫
購入価格−\1,260  購入年月 H19.1


 さて、「姶良」で特筆することは、ホームページで紹介しているように、一つ一つの芋の皮を手作業で取り除いて、仕込んでいることである。通常は、芋の皮をむくことなく痛んだ部分を取り除くのである。もう一つは、白金酒造では木樽で蒸留をしていることである。皮をむき、木樽で醸された「姶良」はいったいどんな味わいなのであろうか。
 さて、毎回のことながらロックで味わってみた。なるほど、蔵本がクセのないすっきりとした味わいと紹介しているとおりである。飲みやすく、芋のほのかな甘みを楽しむことができる。熟成もしっかりとできていて、アルコールのピリピリとした感じはしない。透明感があって、さらっとしていて上質な感じである。この感じは、芋の皮を取り除いている効果であろうか。私はお湯割りは、好まないが、お湯割りだと一層、芋の薫りが強調されるのだろう。この「姶良」は木樽で蒸留されているのだが、私には、木樽ならでわの効果や味わいはよくわからなかった。ひょっとすると、これを常温や人肌ぐらいに加熱すると木樽ならではの薫りがはっきりしたかも知れない。
 そこで社運をかけて減圧式蒸留機を購入し「芋焼酎」から「米焼酎」への製造へと移行し、販売を始めました。その後、徐々にですが収益が伸び生活できる様になってまいりました。しかし、年を重ねるごとに芋焼酎(代表銘柄 「池の露」)製造に対する想いが強くなり、使わなくなった明治創業当時の「甕」(かめ)を大切に保存して時期を待つことにしました。ようやく5年前から芋焼酎復活に向けて準備をはじめ、今年9月より小さいながら新蔵で芋焼酎の製造を開始いたしました。創業以来の「甕」と甑(こしき・米蒸し器)を用いて、昔ながらの「手造り」(全仕込を手麹)で最大石数250石(1.8L 25,000本)を目指してまいります。 四代目蔵元  平下 豊 』(ホームページより・現在は掲載されていない)
 さて、このところロックでのんでいる。若干アルコールの刺激感はあるものの、すっきりとして飲みやすい。辛口であるが口に中で転がすと芋の薫りと甘みを感ずることができる。今年できた新酒なので、これから先、仕込みを繰り返すごとに一層、味に深みが出て熟成感が増すことであろう。
 ロックで飲んでみた。「八幡」の前評判からかなり芋の香りが強くたつのだろうと、思っていたが、予想に反してのみやすい。口に含むとほんのかすかにキャラメルをほおばっているような甘く優しい香りを感じる。これが、レギュラー焼酎なのかと感じいってしまう。私はキャラメルが大好きなのではないが、焼酎になると似た香りに、うれしさを感じてしまう。自分でも不思議である。氷が溶けないうちに口にしても、アルコールの刺激感は感じない。しっかり熟成している。舌の上を転がすと芋の味わいを楽しめる。「六代目百合」のような強いこくと香りではないが、芋のもつ甘みとやさしい香りを楽しみたい人にはお勧めの1本である。しかし。残念なことに、入手困難なことである。
 雲海酒造からは「さつま木挽」と「日向木挽」とよく似た名前の焼酎が出されている。「さつま木挽」は当然、鹿児島工場で造られるものである。鹿児島工場のある出水市は、古代からイズミと呼ばれていたところで、大化の改新以降、水が豊富に湧き出すことに由来して「出水」と記されるようになったと言われているそうである。原料には黄金千貫を使い、甕で仕込みんでいるそうである。
蔵本は、味わいを、芋本来の自然な甘みと、コクのある深い味わいが特徴の本格芋焼酎と紹介してるが、実際はどうであろう。
 ロックで飲むと、芋本来あもつ風味や香りがそのまま味わえる。甘さはさほど強く感じない。やや辛口のようである。舌の上を転がしのどを通すと、アルコールの刺激感や鼻を抜けるつーんとする感じを覚える。この辺は、熟成が十分でないことが良くわかる。しかし、1.8lで、この価格は私的には、納得である。毎日気軽に飲んで、安くすませたい方には、もってこいであろう。 
 この「もぐら」は、黄金千貫を用い、仕込み水に名水、七窪の自然湧水を使っている。そして、無濾過で造られている。