佐藤の黒の正価での購入には苦労をしている。4号瓶でさえ、購入できると幸運である。写真の一升瓶は時々行く酒屋さんに「佐藤の黒ありますか」と、尋ねると奥から黙ってこの一升瓶を出してくれた。本当に、うれしく、小躍りしそうであった.。最も、だまって「佐藤の黒」を出してくれるようになるまで、気になる銘柄や気に入った銘柄などを購入して、店主に顔を覚えてもらうように努力はしていた。
 
 ロックで味わった。フルーティーでさらっとしていて、とても飲みやすく端麗である。アルコールのつんとくる感じもなく、ほのかに口の中にさわやかな甘さが広がる。「不阿羅王」とにた感じであるが、「赤兎馬」のほうが、香りが控えめでより軽い。「魔王」にも似たような飲み口である。私には少々物足りない感もあるが、そ時の気分によってはとても幸せな気分にさせてくれる。端麗で上質、フルーティーという言葉で象徴されるであろう。
蔵本−濱田酒造 麹−米麹・黒麹原料−黄金千貫
購入価格−\1,450円 購入年月 H18.5

 の焼酎もネットで評判がいいので、購入してみた。近くの酒屋さんには一月に一度は入荷しているとのこと。今日、仕事の帰りによってみたが、店頭には並んでいなかった。そこで、店の奥さんに尋ねてみると倉庫から出してきてくださった。これも味見が楽しみである。別の酒屋さんで2本目を購入できたので、安心して開栓した。
 飲んでみると、辛口で重みのある焼酎であった。芋の薫りが広がり、鼻から抜けてきそうで、結構、重量感ある味わいである。アルコールのつんとくる感じはない。硬派の焼酎という感じである。どちらかというと、自分の好みではない。
 
蔵本−塩田酒造 麹−米麹・黒麹  度数25度
原料−黄金千貫  購入価格−\2,100円 
購入年月 H18.5

  朝日新聞焼酎のランキング第7位に輝いた芋焼酎で、平成16年優等賞受賞酒である。ずっと気になっていたので、購入してみた。「不阿羅王」と「超不阿羅王」を飲み比べてみたいものである。この「不阿羅王」は大手門酒造の主力商品であり、長期貯蔵の減圧蒸留に、長期貯造酒をブレンドし、芋本来の持つ甘味やコクを大事にしながらもフルーティーで華やかな風味を造り出している。 
 氷で満たされたグラスに「不阿羅王」を注ぐ。口に含むと、アルコールの刺激感が先に感じてしまう。一層熟成するとアルコールの刺激感がなくなりまろやかになるのだろうが、残念である。のどを通すと、とてもさわやかな香りとほのかな甘さが口の中に広がる。果実のような香りと甘さである。氷がとけ薄まってくるとアルコールの刺激感がなくなりとても飲みやすい。ぐいぐいと杯が進む。同じ蔵本の「超不阿羅王」への期待が膨らむ。
蔵本−黒木本店 麹−米麹・白麹 原料−黄金千貫 
購入価格−\905  購入年月 H18.5

蔵本−佐藤酒造    麹−米麹・黒麹
購入価格−\29,00円  購入年月 H19.4
 「池の鶴」造る尾込商店さんは、他にレギュラー酒の「さつま寿」も製造している。「池の鶴」は福岡では、結構入手しやすい。取り扱いのある酒屋さんに行くと店頭に並んでいる。「さつま寿」の方が福岡では入手しずらい。
 この「池の鶴」何ともラベルがシンプルで明快でいて、味わいがある。書かれている書体と白と黒の2色のコントラストが心地よい。ラベルのデザインから、飲んでみたい、さぞかし趣のある味わいであろうと期待を抱かせる。「池の鶴」は、契約農家からの厳選したさつま芋を使用し、黒麹で丹念に仕込み、3年タンクで寝かせるそうである。
蔵本−大山尾酒造 麹−米麹・白麹
原料−   購入価格−\1,680 購入年月 H18.6

 時々行く酒屋さんに「蔵番長」を探しに来て、偶然この「伊佐大泉」を見つけた。気になっていた焼酎なので購入した。レギュラー焼酎とのことで、安い価格である。一升瓶でこの値段なのだから、喜ばしい。

 三つ目は、 『不阿羅王』同様に蒸留後のブレンドで、歩留まりの極めて低い本留(ほんだれ)のみの減圧と常圧タイプの混成に加えて、香り付けに減圧・常圧タイプ両方から初留(ハナタレ)を幾分か注入しているそうな。
  ここ何日か、「超不阿羅王」を連日口にしている。日によって、少しばかり印象が変わるからだ。確かにをベースに仕込まれた焼酎であることはうなずける。飲みやすく、ほのかな甘みとさわやかさを感じる。「不阿羅王」では、アルコールの刺激感が先に立っていたが、「超不阿羅王」では、アルコールの刺激を感じることなく口になじんでいく。「不阿羅王」は2,895円「超不阿羅王」は\3,035この差は、安いのか高いのか。

 この焼酎も鹿児島旅行で、ネット販売にも力を入れている良心的な酒屋さんで購入した。この焼酎は、鹿児島県内でしか出回っていないようで、ラベルのデザインや紅芋を使っていることなどから、興味があって購入した。 
 「津貫屋」を造る本坊酒造は、焼酎の他にワインやブランデー・梅酒などを造るの総合酒造メーカーである。創業は1872年で本格焼酎の総生産量は13,000石(一升瓶1.8L=1,300,000本)で大きな酒造会社である。
 
蔵本−本坊酒造株式会社 麹−米麹・黒麹
原料−紅黄金  購入価格−\1,938 購入年月 H18.6

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蔵本−植園酒造 麹−米麹・白麹  原料−ジョイホワイト
購入価格−\2,303  購入年月 H18.6

 そうやって苦労して手に入れた「佐藤の黒」ラベルがいとおしく見え、自然とラベルを手で撫でる自分がある。何ともラベルの黒が神々しく見えてくる。  
 さて、「佐藤酒造」は鹿児島県姶良郡牧園町宿窪田にあり、関平鉱泉水を使って仕込んでいる。この水は温泉水であり、ふつうの地下水とはちがう。たくさん水をためると美しく澄んだブルーに見える。理由は不明とのことだ。鹿児島に旅行に行ったときこの佐藤酒造の蔵の前を通ったが、さほど大きな蔵ではない。佐藤酒造のホームページによると『当社で造ることのできる数量では現在の需要に対して満足に供給できないことがわかっており、全ての出荷先に対し、年間を通して安定して供給できるように計画に基づいて出荷を行っております。なかなか手に入らないというご意見をいただくことも多いのですが、支持していただいている酒質をしっかりと守りながら安定した供給を行っていきたいと考えておりますのでご理解いただければ幸いです。』とある。佐藤酒造は、増産のための工場を移転しようとしてもこの地の水にこだわってるので、移転できないとのことである。佐藤の黒・白は特約店でしか購入できないが、どの特約店でも店頭に並んでいるのを見かけない。今回、購入できたのは、本当に幸運であった。
 「佐藤の黒」はすごく人気があり、ネットでは一升瓶で15,000円前後、4合瓶で7,000円ほどという、大変なプレミアである。特に黒の方が人気が高いようである。
  そんな「佐藤の黒」であるが、佐藤のホームページでは、『黒麹仕込み独特の力強さとしっかりしたボディを表現し、コガネセンガンの香ばしい香りとインパクトのある甘さを持っています。力強い香りと味わいに、丁寧な熟成による繊細で滑らかな舌触りをもたせ、重厚な飲みごたえを感じさせてくれます。』と紹介している。
  このところロックで楽しんでいる。グラスに注いですぐに口に含んでも、アルコールのぴりっとする感じはなく黒麹の香ばしい香りが広がりその後に、芋の自然な甘さを感じる。とてもバランスよく、飲みやすい。のどを通してもしばらく芋の甘さと香りの余韻が残る。これは旨い。なるほど人気があるのもうなずける。強烈なインパクトがあるわけではないが、芋本来の香りやこく黒麹の芳ばしさを楽しめる1本である。4合瓶全てを前割りをしないまま、瞬く間にロックで飲んでしまった。これは、もう一度飲んでみたいという気持ちにさせてくれる。これなら、居酒屋でキープしたくなるのも理解できる。しかし。これが、手軽に安く手に入れることができたらと思う,.。.
 『赤兎馬』は、る赤兎会に加盟している九州の30店舗だけで販売されている。確か福岡天神の大丸デパートでも販売していた。 製造元は「濱田酒造」であり、「赤兎馬会」というグループに加盟している30店舗でしか取り扱うことができない焼酎であるそうである。東京、大阪では見ることもなく、人気を得てプレミアがついていて、4,000〜5,000円で販売されている  九州焼酎ネットでは、人気ランキング1位の焼酎である。



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「佐藤の白」がないか調べに行ったら、この「たちばな」が目にとまった。 黒木本店の焼酎なので、一度は飲んでみたいと思い購入した。しかし、今まで購入した焼酎の中で、最も安い。どうもこの「たちばな」は地元でレギュラー焼酎として親しまれているものであるらしい。
 「たちばな」に限らず、黒木本店さんの焼酎はどれも値付けが安い。うれしいことだ。
ロックで飲んでみると、ゆずやかぼすの香りを覚える、 口の中にすこし心地よい苦みが残る。甘さはほとんど感じない。すっきりして大人の焼酎という感じである
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蔵本−大手門酒造 麹−米麹・白麹 原料−黄金千貫
購入価格−\1,753(720ml)  常圧・減圧蒸留 
購入年月 H18.4

蔵本−大石酒造 麹−米麹・黒麹 
原料−ベジータレッド 購入価格−\2,615
購入年月 H18.5

 この「私領五番隊」は「日本侍士の会」の企画した焼酎である。侍士の会のホームページで調べてみると『児島県曽於郡大隅町の甘藷生産業者から「日本・侍士の会」へ大隅町のために熱き思いの焼酎を造ってもらいたいと依頼され、薩摩大隅の歴史の色濃い「私領五番隊」として450本製造。H16年からは3,800本程が全国一部(九州限定)の限られた侍士の会特約店で紹介』とある。
 侍士の会の企画で生産された芋焼酎ということに興味を引かれ、購入した。ネットで調べてみるともうすでにプレミアがついて7.8000円ほどの値が付いていて、驚いた。他にも侍士の門の企画として「蔵番長」「甕御前」があるが、これらも飲んでみたい。
 「私領五番隊」に使われるベジータレッドは、天ぷらやクッキーなどの食用にも使われる甘みの多いサツマイモなんだそうである。
 さて、ロックでいつものように飲んでみた。クッキーなどの使われているベジータレッドということから甘口だろうと予想していたが、それほど甘口ではない。とくにこの「五番隊」で特質することは、口に含んだときの香りと風味であろう。独特の香りとこくを感じる。これは、ベジータレッドからくるものであろうか。そのこくは、フルーツ感でもない。檜や森林の中にいるような香りを思い浮かべさせる味わいである。黒麹仕込みであるが黄麹仕込みを思い起こさせる。結構個性ある1本であり、好みにより大きく左右されると思う。
蔵本−尾込商店 麹−米麹・黒麹 
購入価格−\2,415  購入年月 H18.5

そのため、まろやかでキレがあり、重厚な感じの焼酎に仕上がっているそうである。また、この「池の鶴」の特徴として、アルコール度数が28度に設定してある。この設定も蔵のこだわりがあるのだろう。
 さて、この「池の鶴」は、ごくわずかの限られた酒屋さんにしか出荷さてれいないそうである。最近じわじわと人気が出てきている焼酎で、より稀少になるだろう。
 実際に飲んでみた。なるほど、切れがよく、辛口である。しかし、芋の福与かな甘みも口の中に広がる。3年貯蔵に恩恵であろうか、28度の度数を感じさせず、アルコールのつんとくる感じもない。辛口の焼酎の角が取れて、すっと舌になじむものになっている。前割りした「池の鶴」をロックでこのところ頂いているが、何ともまろやかでこくとうまみがある。知らず知らす杯が進んでしまう。辛口ににもかかわらず、芋のもつ甘さとこくを感じることができ奥深い1本である。これは、上質でしっかりとした焼酎であると思う。「旨い」2本目を購入しよう。
蔵本−落合酒造 麹−米麹・黒麹 
購入価格 \1,420(720ml) 原料−ムラサキマサリ 
購入年月 H18.6

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 「赤江」を造る落合酒造は、明治42年の創業である。宮崎市内に唯一残る蔵元であるそうである。この蔵は、カボチャやピーマンなど様々な原料を使って、珍しい焼酎を造っている。さて、この「赤江」は、新しい品種の芋「ムラサキマサリ」を原料とし、1次2次共にかめ仕込みで、常圧蒸留、無濾過で造られた芋焼酎である。ムラサキマサリは、アヤムラサキとシロユタカを掛け合わせた新品種宮崎県産紫優。ポリフェノールを多く含む新しい品種である。
 造りの過程で、紫色だった芋が1次もろみの酸に出会い、2次もろみを真っ赤に染め、もろみの段階ではストロベリーの香りを発するそうである。やさしい香りとやわらかな味わいを堪能できるそうである。 香りをかぐと、キャラメルのようなほんのりと甘い香りがする。とても甘口な焼酎を想像していたが、おもったより甘みは少ない。口の中にはほのかな甘さが広がり、のどを通った跡に、少しばかり香ばしいようなほのかな苦みのようなものを感じる。全体的に、さらりとしたフルーティな印象である。フルーティー系が好きは自分としては、好みの1本となった。次回は一升瓶を購入しよう。


    ラベル画像なし
蔵本−大手門酒造 麹−米麹・黒麹
原料−紅寿芋   購入価格−\3,035 購入年月 H18.6

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 不阿羅王を飲んで、気に入ったので、この「超不阿羅王」を購入した。とても手間暇かけ、3つのこだわりをもち「超不阿羅王」を造っているそうである。一つ目のこだわりは、原料芋に宮崎県大束産の有機栽培の『紅寿芋』を使用し、玄米は王手門酒造が、自ら栽培した4反分の米で麹菌には『河内式黒麹ゴールド』を使用しているとのことである。二つ目は、通常以上に手間ひまかかるもろみの温度管理で、一次仕込みを高く温度設定し、二次仕込みの際は、じっくり蒸上げた芋を半日かけ冷却し、一次仕込みとは逆に低い温度設定からじわじわっと熟成させているそうな。。
 鹿児島県内に、鹿児島工場・知覧工場・屋久島工場、そして津貫工場の4つの工場をもつ。「津貫屋」は生産地の津貫から付けられた名称で、もちろん津貫工場で造られている。
 この焼酎は、鹿児島市内の南日本放送ことMBCラジオの番組で放送されている「焼酎BAR津貫屋」で企画された焼酎であるそうである。実際に焼酎BAR津貫屋があるのかと思ったが、そうではないようであって、番組上のことのようだ。
 さて、「津貫屋」に使われるさつま芋は、でんぷん質の多い「紅黄金」を使用し、黒麹しこみである。優しい甘さと柔らかくないもの風味とフルーティーな味わいを楽しむことができるそうである。はたして、その味わいは、いかがなものであろうか。
 いつものようにロックで飲んでみた。アルコールの刺激感を感じない。この辺は充分に熟成期間をとっているのだろう。口に含むと甘い香りと果実に近い香りが広がり、やさしくほのかな甘みが広がる。のどを通すと、後から独特な風味と香りを覚える、どことなく「五番隊」を思い浮かべる。この辺は好みが分かれるところであろう。こののどを通した後から来る香りと風味が個性である。
27
 鹿児島旅行をしたときに酒屋さんで購入することができた。この「夢鏡」の評判は、ネットで知っていた。福岡の酒屋さんでプレミアを付けず店頭に並んでいるのは見たことはないし、また、取り扱っている店も少ない。この「夢鏡」は、ネットで調べてみると鹿児島で購入した酒屋さんが開発に携わり、PB商品のようである。6月の家族旅行で知人のおみやげを含め、2本購入できた。開栓が楽しみである。
 「夢鏡」は原料芋に「ジョイホワイト」という品種のサツマイモを使用している。「ジョイホワイトで仕込まれた焼酎といえば、「やまねこ」を思い浮かべる。「やまねこ」は同じく白麹で仕込まれている。「やまねこ」はマスカットのようなフルーティな味わいであったが「夢鏡」はどうであろうか。
 「ジョイホワイト」は、一般的な焼酎用芋「黄金千貫」に比べ、肉質がひじょうに硬いため、攪拌作業にもかなりの困難を要し、仕込み日数も約2〜3倍掛かかるそうで、名杜氏・植園氏が丹精込めて造り上げた「夢鏡」は、ふくらみのある旨味と甘味を楽しめ、芋焼酎の芋の香りと花の華やかな香りを合わせた1本に仕上がっているそうである。
 このところ、ロックで楽しんでいる。氷で満たしたグラスに「夢鏡」を注いですぐに、口に付けても、アルコールのぴりっとする感じがしない。しっかりとした熟成を感じる。口に含むと、ふぁっと特有の南国の花のような香り、芋の甘さも感じることができる。結構、こくとかおりを強く感じる1本である。なかなか旨い。これは、また入手したい。
 この「夢鏡」は、芋焼酎の芋いもした香りが苦手な方や優しく癒されたい方にお勧めの1本である。
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蔵本−櫻井酒造 麹−米麹・白麹9,白麹1  
購入価格−\1,312(720ml) 購入年月 H18.6

 櫻井酒蔵が造る焼酎で、「金峰櫻井」が、お気に入りの焼酎なので、期待して購入してみてた。「金峰櫻井」は、白麹仕込み原酒と黒麹仕込み原酒の比率を8:2としてブレンドされた焼酎であるが、この「小さな蔵で」はその比率を変えたものであるらしい。だから、「金峰櫻井」と似かよった味わいであろう。
 このところ、「小さな蔵で」をロックで飲んでいるが、やはり「金峰櫻井」ににた味わいであった。私には、「金峰櫻井」とどう違うか旨く表現できないが、こくや香りは「金峰櫻井」の方が好みである。
蔵本−八木酒造 麹−米麹・白麹  原料−栗黄金
購入価格−\2,700  購入年月 H18.7

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 いつも行く酒屋さんはも日本侍士の会の加盟店なので、この「悟空の眠蔵」(ごくうのねぐら)が入荷したのであろう。しかし、何度となくこの酒屋さんに行っているが、店頭に並んでいるのは初めて見た。蔵番長や侍士の門は定期的に入荷しているようだが、この「悟空眠蔵」は年に1度だけなのか、どうであろう。この「悟空の眠蔵」は「蔵番長」と同時期八木酒造で製造された「侍士の会」第3弾商品である。
 原材料のサツマイモは突然変異種「クリコガネ」を使用し、麹米には鹿児島県の奨励品種「花薩摩」を使用して、鹿児島産にこだわり製造されたものであるとか。そして、名伯楽・吉行正己杜氏が熟練の技を以って甕壷で仕込み、さらに約半年間もじっくりと素焼きの甕で貯蔵されているそうである。原料に使われている「栗黄金」は、栽培が難しく収穫量も少ない芋である。従って、この「悟空の眠蔵」も当然仕込量が少ないはずである。他に「栗黄金」を使った焼酎としては、「相良兵六淳良 栗黄金」がる。この「相良兵六淳良 栗黄金」も見かけることが少ない。飲み比べてみるのも楽しみである。
 さて、焼酎5・水2の比率で前割りしたものをロックで飲んでみた。舌の上を転がすとわずかに特有の香りとこくを感じる。ほとんどすっとのどを通り、飲みやすい。そして、その香りとこくの余韻を感じることができる。特有の香りというのは、「相良兵六淳良 栗黄金」でも感じた香りとこくである。この特有の香りとこくは原料である「栗黄金」からくるものであろう。しかし、「相良兵六淳良 栗黄金」よりも、香りとこくを押さえた感じで淡麗である。やや物足りなささえ感じてしまう。
 次にストレートで味わった。フルーティーな味わいを感じることができる。富の宝山やあやかし福助のようなはっきりとした輪郭を感じることができないが、遠くで果実の香りを覚える。ストレートなので深く息を吸うとつんと鼻からアルコールの刺激が抜ける。そして、舌の上を転がすとピリっと刺激を受ける。しかし、自分はほとんどストレート味わうことはないが、この「悟空の眠蔵」はストレートで試してもよいのではと、思わせるぐらいであった。
 香りやこく、芋の持つ甘みなどは、強く感じない。強く感じないというと否定的に感じるがそうではなく、淡麗で軽く上品といった方が的を得ている。上質であり、やさしい焼酎である。飲みやすく、軽めで芋の香りを好まない人にはお勧めの1本である。
 同じ原料である栗黄金で造る「相良兵六淳良 栗黄金」では、特有の香りがしたが、この「悟空の眠蔵」特有の香りはしない。原料は同じものなのに、このように、香りやこくにまで差が出るのかと感じいってしまう。
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蔵本−阿久根 大石酒造 麹−米麹・黄麹
原料−栗黄金 購入価格−\2,835  購入年月 H18.6

 この「甕御前」、「日本侍士の会」のホームページで造られていることを知り、是非手に入れたくなった。いろいろと調べてみると、ある酒屋さんに取り扱いがあることが分かり、購入することができた。
 「日本侍士の会」のホームページでは以下のように紹介されている。『 貯蔵限界本数の中での甕仕込み、甕2本貯蔵の為、「日本・侍士の会」一部(九州限定)での紹介。年間930本ほどが毎年仕込まれる。黄麹100%補酸無し。「知らずして語る無かれ、知るひとぞ知る惚れられる銘酒逸品』
一方、ホームページのトップに「甕御前」の紹介があり、『 甕仕込み・仕込み甕貯蔵、後半甕壺貯蔵 ・(1572本→1400本に減)阿久根大石酒造 ・全国、販売総本数は毎月138本だけ。山口から四国を含め本州からと北海道まで、東京のみ月30本で超限定流通。御得意様以外の一般に流通する確率、超難関! 九州管内で108本の内、県内48本。仕込みのこだわりに徹するがゆえ鹿児島でも増産を断念した県内トップクラスの稀少銘柄。味も言葉にならないが、入手された方が一番ご存知!PRして情報誌に取り上げられることをせずに、口コミだけでジワジワと存在感をあげている。存在を知っていても眼にしたり飲める人も限られる。』とある。
 これらからも分かるように、生産量のきわめて少なく、入手困難な銘柄である。購入できなくて当然、という気持ちで、調べた酒屋さんを訪ねた。「甕御前」ありますかと尋ねると、すんなりと奥から出して来てくれた。「蔵番長」「悟空の眠蔵」も勧めてくれたが、今回はこの「甕御前」のみ購入した。
 さて、ここ数日間は前割をした「甕御前」をロックでいただいている。すっとのどに入り飲みやすく、やさしく上質な甘みを感じ取ることができる。黄麹仕立てであるので、優しく優美である反面、こくや風味が淡泊なようにも感じる。アルコールの刺激感はない。
前割でここのところ飲んでいる。前回の評価では、辛口と評価しているが、前割のせいか、とても飲みやすくなっている。また、口当たりも良く、きれがある。
 この「伊佐大泉」は、鹿児島県で賞を獲得しているばかりでなく、熊本県の国税局最多入賞をしている。この大山酒造は「伊佐大泉」の一銘柄にこだわり他の焼酎は造っていない。
 いつものようにロックでそのまま飲んでみると、すっきりしていてほんのりと甘い。前割をしたものをロックで飲んでみる。舌の上で、香ばしい香りが立ち、ほのかに甘さを感じるが辛口の焼酎である。前割のせいか、より飲みやすくなっているよう だ。この価格から考えると、非常に質の良い焼酎ではないだろうか。